こんばんは。いつの間にか3月になってしまいました。2月は早かったような長かったような…。
修士リサイタルのことを少しまとめたいと思います。
私はドビュッシーの忘れられし小唄という6曲からなる歌曲集を歌いました。私にとってはすごく挑戦したプログラムで、本番ギリギリまでずっとあーでもないこーでもないと、いつまでたってもこの難しい音楽を掴むことができない感覚に頭を悩ませながら過ごしました。本当に苦戦しましたが、終わってから振り返るとほんの少しだけ、ドビュッシーの心に近づけた気がします。
ドビュッシーの音楽は、「もう無理!音取れないし、先が読めないし、分かんない……!!」と思って匙を投げた1分後に、もう一度楽譜を開いてまた歌ってみたくなるそんな音楽です。笑 何度も、聴けば聴くほど新しいものが見つかる宝箱のような音楽です。握りしめていたものは何でもないボタンだと思っていたのに、ふとしたキッカケで手を開いてよく見たら、とっっても綺麗な石が散りばめられていた…!みたいなそんな感覚。知れば知るほど気づくことが増えていって、その魅力がゆっくりと身体に伝わってくる。本当に素敵な音楽です。
ドビュッシーは私にとって、これからもっと側にいて知りたいなと思える作曲家です。まだ知らないことが多すぎるので本当に沢山勉強しなければなりません。
フランス音楽は分かりにくいイメージがあるかもしれませんが、その音楽と言葉の物憂さ・色気はどんな時でも私を包み込んでその世界に引き込んでくれます。簡単には姿を見せてくれないのでいつも思い悩み、ふと見せた表情にドキドキする。恋に似ているかもしれません。笑 苦しいのに、微笑みかけてもらえた時の最高の幸せが欲しくて、気づいたら夢中になってしまっているパターンです。笑
そうやってこれからもフランスの音楽に触れていきたいです。
最後に門下の後輩たちとの写真を。朝からずっとスタッフをしてくれていて心強かったです。そして忙しい中こうやって終演後に集まってくれて…心から嬉しくてじーんとしてしまい、温かな涙が出ました。本当にありがとう!✨
門下の後輩以外にも沢山の後輩たち、そして尊敬する先輩、大切なお友達が聴きに来てくれました。そういう中でフランス歌曲を歌えたことは、私の中でとても大きな経験になりました。この想いを胸に、これから沢山フランス歌曲を歌っていきたいです。
それでは今日はこの辺りで。
みずか